春 小田原

 まだ風は冷たいですが、すっかり春めいてきました。今回は青春18きっぷで小田原まで行ってきました。

 最近旦那がハマってるドラマが小田原が舞台らしいです。単純だけど、好きなドラマの舞台に行ってみたいというのは気持ちわかります。小田原はもう何度か行ってるけど、何か新鮮な発見とかあるかも。小田原って遠い気がするけど、実は結構近いのよね。日帰りでもそんなに辛くないし、小旅行感もある。 

 行きは普通車両でのんびりくつろぐ。車窓を眺めたり、飽きてきたらスマホを弄んだり、少しうたた寝をしてみたりする。旦那と一緒だからいつもと一緒だけど、仲良し女子旅とかなら、おしゃべりしたりお菓子食べたりするんだろう。

 小田原駅に着いたら、旦那が駅の案内所に向かう。どこか案内してもらってるけど、今回はどこに行くつもりなのか。いつも大体お任せだから、お土産のお菓子なんかを眺めていた。その後、多分聞いたところに向かう。

 朝ごはんを食べてこなかったので、少しお腹が空いてきた。かまぼこ屋さんが沢山ある通りで、かまぼこを買って食べ歩く。揚げたてで美味しい。最初のお店は隣に食べる所があって、足元には何故か足湯がある。朝早いのにもうそこでいい気分になってる人がいる。陽気もいいし、楽しそうだ。かまぼこ屋さん三カ所も寄ってしまった。お腹少し満たされる。

 途中で脇道に入り、民家の脇を歩く。庭先の沈丁花が春を謳っている。芳しい香り、心地いい。旦那が朝早いから静かに、と口に指を立てて振り向くけど、さっきから一言もしゃべっていませんよ、ぷんぷん。

 暫く歩くと公園みたいに少し開けたとこで、少年たちが遊んでいるのがみえた。ん、波の音?そしてここが今日の目的地だった。トンネルの向こうに四角く切り取られた海がみえる。防波堤から海に抜けるトンネルが、まるで異世界へ続くように見えると、知る人ぞ知るところ。少し前にテレビで見たから知ってたけど、まさかこんなに異世界感を感じるなんて。ジブリの映画のようにトンネルの向こうに別世界があるみたい。

 トンネルを抜けるとそこは海。すぐそこが住宅地だったとは思えない。風が少し強く、波が力強い。砂浜ではなく、足元にはまんまるの綺麗な石が大小無数にある。子供が小さかったら大喜びで拾うだろう。直径3センチくらいのまんまるの石をそっとカバンに入れた。

 海を後にして、駅の方に戻る。次の目的はやっぱりお風呂でしょ。向かったのは万葉の湯だ。

 万葉の湯は横浜にある万葉倶楽部の系列らしい。最近豊洲にできた千客万来も同じ系列だ。最近今の仕事に疲れて、千客万来で働こうと本気で思っていた。面接受けた友達の情報だと、仕事終わりにお風呂に入れるらしい。仕事終わりのサウナ、最高じゃない。接客の仕事もそろそろキツくなったきたし、お風呂の裏方ならそんなに大変じゃなさそう、と都合よく思っていた。

 が、しかし。オープンして少し経ってから、様子を聞いてみると、かなりブラックらしい。その友達はなんともう退職していた。しかも来ない方がいい、と言われてまで働く気は起きないので、仕方なく今の仕事を続けることにした。働くのはブラックでも客としてなら、別だろうから、いつか千客万来にも行きたいわ。

 万葉の湯ではまず受付でロッカーの鍵を受け取り、ロッカーに荷物を入れる。お風呂は5階なので、館内着に着替えてエレベーターで上がる。お風呂はまぁ可もなく不可もなくというところ。平日でないのに、やたら空いている。

 メインのお風呂と、その隣は水風呂か。サウナはドライサウナとラベンダーの香りが立ち込めるスチームサウナ。メインの浴槽の向こうに小さな露天風呂。脇に一応椅子が一つ。ここで外気浴でもいいかな。

 屋上にも露天風呂があるようなので、水風呂浴びたら行ってみた。本当に屋上で、屋根がない。せっかく籐っぽい椅子があるのに、めちゃひなただ。真夏なら丸焼けになりそう。でも、せっかくだから横になってみる。うんいい感じ、眩しいからタオルかぶる。風が強いから、すぐ寒くなってきちゃう。ちょっとお風呂にも入ってみる。

 その後はまたサウナに行き、今度は小さな露天風呂の脇の椅子に座る。風が直接当たらないから、こっちの方がいいかな。

 上がる約束の時間まで、他もみたいから少し早めにお風呂を出る。下に漫画コーナーがあるみたいだから、そこに行ってみた。和室に漫画の本棚がある。何読もうかな、と眺めワンピースに目を止める。ワンピースアニメで見てたけど、コロナで再放送になっちゃって、最新の話まで知らないから、ワノ国編から読み始める。またお風呂入ろうと思ってたけど、続きが気になり断念。しかも全然先に進めなかった。ワンピースなら、漫画置いてあるとこなら大体あるから、続きはまた今度。

 小田原まできてワンピースはないか。でもお風呂でリラックスが目的なんだから、それもありよね。